井口綾子さんとM-1ファイナリスト9組をガチ分析!「今回はお笑い好きじゃないと知らないコンビも多い」
井口綾子さんM-1予想インタビュー #前編
■真空・ガクは「大学の先輩、応援してます!」
ーー1組ずつ解説をしていただいてもいいでしょうか。順不同で、まずは真空ジェシカからお願いします。

井口 真空ジェシカさんは、5年連続5回目の出場で、決勝ファーストラウンドでは誰もが面白い!っていうネタをやって、最終決戦は“本当に好きなネタ”をやるイメージです。
ーー2024年がまさにその感じでしたね。ファーストラウンドの商店街ロケの練り込まれたネタからの、最終決戦の「ピアノが大きすぎるアンジェラ・アキ」は真空ジェシカらしいネタで勝負に出ました。
井口 真空ジェシカさんのそのスタンスが大好きです。優勝してほしいなと思いつつも、もうちょっと決勝での戦いを観ていたいっていう気持ちもあります。最近のM-1って、一回決勝に出てキャラクターがわかると、その翌年からやりづらくなったりする傾向があると思うんです。でも真空ジェシカさんって5年連続出ていても飽きられてないし、何を仕掛けてくるかわからない面白さがあります。ガクさんは私の出身大学(青山学院大学)の先輩でもあるので、大好きで応援してます。
ーー常連になりつつある真空ジェシカも、実力面では間違いなく優勝候補の一翼を担ってますから期待大ですね。さて、続いては初出場となる豪快キャプテンさんについてお願いします。

井口 豪快キャプテンさん、私はめっちゃ好きです。でもどうなるかな……最近のM-1は、令和ロマンさんや真空ジェシカさんもそうですけど、テクニカルで頭脳派の組が多いと思うんです。豪快キャプテンさんは、どこか懐かしさがあるようなタイプで、ツッコミの山下ギャンブルゴリラさんの勢いのあるキャラが決勝でハマるといいなと思いますね。決勝のお客さんに受け入れられたらめっちゃウケそうです。
ーーロジカルに練られたネタが主流派だからこそ、豪快キャプテンさんのような王道系漫才の強みが光るかもしれません。
井口 去年のM-1でバッテリィズさんが注目されたように、頭を使いながらみる知的なテクニカル漫才もいいけど、『やっぱりこっちも面白いじゃん』っていう流れはあると思うんです。豪快キャプテンさんの、往年の上方漫才という感じが私はすごく好きですね。
ーーギャンゴリさんのあのガツガツした勢いある声と話し方が生む空気感とかいいですよね。
井口 準決勝でも声が超絶デカかった(笑)、勢いがあってすごく良かったです。去年の準決勝のネタがめっちゃ好きだったから、私としては「やっと決勝に行けたか!」という気持ちです。
